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「建設分野」における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針を行政書士法人エベレスト東京品川事務所が解説

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「経済財政運営と改革の基本方針2018」(平成30年6月15日閣議決定)を踏まえ、出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号。以下「法」という。)第2条の4第1項の規定に基づき、法第2条の3第1項の規定に基づき定められた「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針」(以下「基本方針」という。)にのっとって、建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(以下「運用方針」という。)を定める。

1 人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野(特定産業分野)

建設分野

 

2 特定産業分野における人材の不足の状況(当該産業上の分野において人材が不足している地域の状況を含む。)に関する事項

(1)特定技能外国人受入れの趣旨・目的

建設分野において深刻化する人手不足に対応するため、専門性・技能を生かした業務に即戦力として従事する外国人を受け入れることで、本分野の存続・発展を図り、もって我が国の経済・社会基盤の持続可能性を維持する。

(2)生産性向上や国内人材確保のための取組等

建設分野は深刻な人手不足の状況にあるが、国土交通省や業界団体等における生産性向上や国内人材確保のための取組により、一定の成果が確認されている。

(生産性向上のための取組)

生産性向上に係る具体的な施策としては、平成37年度(2025年度)までに建設現場の生産性を2割向上させるという目標等を踏まえながら、施工時期の平準化、新技術導入やICT等の活用によるi-Constructionの推進、建設リカレント教育や多能工化の推進等による人材育成の強化等に取り組んでいるところである。今後はこれらに加えて、建設生産・管理システムのあらゆる段階におけるICT等の活用、建設キャリアアップシステムを活用した現場管理の効率化等の取組を進めることとしている。こうした取組を通じて、年間1%程度の労働効率化につなげていくこととしている。

(国内人材確保のための取組)

国内人材確保に係る具体的な施策としては、平成23年度以降6年連続での公共工事設計労務単価の引上げ、社会保険の加入徹底等による建設技能者の処遇改善に向けた取組のほか、建設業の魅力を積極的に発信し、建設業を希望する入職者を増やす取組を行っているところであり、例えば、新規学卒者の建設技能者を含めた建設業入職者数は、平成24年の約3.3万人から平成29年は約4万人に増加するなど、増加が確認されている。今後はこれらに加えて、建設キャリアアップシステムの構築等によって建設技能者の就業履歴や保有資格を業界横断的に蓄積し、適正な評価と処遇につなげる取組を更に進めるとともに、適正な工期設定・施工時期の平準化等による長時間労働の是正等、建設業における働き方改革についても推進することとしている。こうした取組を通じて、若者・女性の入職、高齢者の更なる活躍等を促進し、近年の新規学卒者における建設業の入職実績等も踏まえながら、施策を講じなかった場合と比べて1万人~2万人程度の就労人口の純増を図ることとしている。

(3)受入れの必要性(人手不足の状況を判断するための客観的指標を含む。)

建設分野においては、高齢の熟練技能者の大量引退が始まりつつあり、現在の年齢構成等を踏まえれば、平成30 年度には建設技能者約329 万人、平成35 年度には約326 万人となると見込んでいる。一方で、建設業従事者の長時間労働を、製造業を下回る水準まで減少させるなどの働き方改革の進展を踏まえ、必要となる労働力を平成30 年度は約331 万人、平成35 年度には約347 万人と見込んでいる。このため、建設技能者の人手不足数は、平成30 年度時点で約2万人、平成35 年度時点で21 万人と推計している。また、平成29 年度の建設分野の有効求人倍率は4.13 倍となっていることを踏まえても、建設分野における人手不足は深刻な状況であるといえる。毎月実施している建設労働需給調査(国土交通省)等によると、大規模災害からの復旧・復興工事や国土強靱化対策、様々な地域で行われるプロジェクト等に応じて、地域によっては人手不足感が強くなっていることがわかる。以上のような建設分野において深刻化する人手不足に対応するため、同分野においては、官民を挙げて上記(2)の取組を進めることとしており、今後5年間で、平成35 年度時点の人手不足の見込数21 万人のうち、生産性向上の取組により16 万人程度の労働効率化を図りつつ、国内人材確保の取組により、施策を講じなかった場合と比べて1万人~2万人程度の就労人口の純増を図ることとしている。このような取組を行ってもなお生じる人手不足について、一定の専門性・技能を有する外国人の受入れで充足することが、当該分野の基盤を維持し、今後も発展させていくために必要不可欠である。

(4)受入れ見込数

建設分野における1号特定技能外国人の向こう5年間の受入れ見込数は、最大4万人であり、これを向こう5年間の受入れの上限として運用する。向こう5年間で21 万人程度の人手不足が見込まれる中、今般の受入れは、毎年1%程度(5年間で16 万人程度)の生産性向上及び追加的な国内人材の確保(5年間で1万人~2万人程度)を行ってもなお不足すると見込まれる数を上限として受け入れるものであり、過大な受入れ数とはなっていない。

 

3 特定産業分野において求められる人材の基準に関する事項

建設分野において特定技能の在留資格で受け入れる外国人は、以下に定める試験に合格した者(2号特定技能外国人については、実務経験の要件も満たす者)とする。
また、特定技能1号の在留資格については、建設分野に関する第2号技能実習を修了した者は、必要な技能水準及び日本語能力水準を満たしているものとして取り扱う。

(1)1号特定技能外国人

ア技能水準(試験区分)

別表1a.試験区分(3(1)ア関係)の欄に掲げる試験

イ日本語能力水準

「日本語能力判定テスト(仮称)」又は「日本語能力試験(N4以上)」

 

(2)2号特定技能外国人

技能水準(試験区分及び実務経験)

ア.試験区分

別表2a.試験区分(3(2)ア関係)の欄に掲げる試験

イ.実務経験

建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者(班長)としての実務経験を要件とする。

 

4 法第7条の2第3項及び第4項(これらの規定を同条第5項において準用する場合含む。)の規定による同条第1項に規定する在留資格認定証明書の交付の停止の措置又は交付の再開の措置に関する事項

(1)国土交通大臣は、有効求人倍率等の公的統計等の客観的指標等を踏まえ、人手不足の状況の変化に応じて運用方針の見直しの検討・発議等の所要の対応を行うとともに、上記2(4)に掲げた向こう5年間の受入れ見込数を超えることが見込まれる場合には、法務大臣に対し、受入れの停止の措置を求める。

(2)受入れの停止の措置を講じた場合において、当該受入れ分野において再び人材の確保を図る必要性が生じた場合には、国土交通大臣は、法務大臣に対し、受入れの再開の措置を求める。

 

5 その他特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する重要事項

(1)特定技能外国人が従事する業務

特定技能外国人が従事する業務区分は、上記3(1)ア及び(2)アに定める試験区分に対応し、それぞれ以下のとおりとする。

ア.試験区分3(1)ア関係(1号特定技能外国人)

別表1b.業務区分(5(1)ア関係)の欄に掲げる業務とする。

イ.試験区分3(2)ア関係(2号特定技能外国人)

別表2b.業務区分(5(1)イ関係)の欄に掲げる業務とする。

(2)建設分野の特性を踏まえて特に講じる措置

ア.建設業者団体及び元請企業に対して特に課す条件

① 建設業は多数の専門職種に分かれており、建設業者団体も多数に分かれていること等から、特定技能外国人の受入れに係る建設業者団体は、建設分野における外国人の適正かつ円滑な受入れを実現するため、共同して以下の取組を実施する団体を設けること。・建設分野における特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れの実現に向けた共同ルールの策定及び遵守状況の確認

・建設分野特定技能1号評価試験(仮称)(以下「試験」という。)の実施に
係る建設業者団体間の調整
・海外の現地機関との調整、試験場所の確保、受験者の募集、試験の実施等
・試験合格者及び試験免除者の就職先の斡旋・転職支援等

② 建設現場では、元請企業が現場管理の責任を負うことから、特定技能所属機関が下請企業である場合、元請企業は、特定技能所属機関が受け入れている特定技能外国人の在留・就労の資格及び従事の状況(就労場所、従事させる業務の内容、従事させる期間)について確認すること。

イ.特定技能所属機関に対して特に課す条件

建設業では、従事することとなる工事によって建設技能者の就労場所が変わるため現場ごとの就労管理が必要となることや、季節や工事受注状況による仕事の繁閑で報酬が変動するという実態もあり、特に外国人に対しては適正な就労環境確保への配慮が必要であることから、以下のとおりとする。

① 特定技能所属機関は、建設業法(昭和24 年法律第100 号)第3条の許可を受けていること。
② 特定技能所属機関は、国内人材確保の取組を行っていること。
③ 特定技能所属機関は、1号特定技能外国人に対し、同等の技能を有する日本人が従事する場合と同等以上の報酬額を安定的に支払い、技能習熟に応じて昇給を行う契約を締結していること。
④ 特定技能所属機関は、1号特定技能外国人に対し、雇用契約を締結するまでの間に、当該契約に係る重要事項について、母国語で書面を交付して説明すること。
⑤ 特定技能所属機関は、当該機関及び受け入れる特定技能外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること。
⑥ 特定技能所属機関は、外国人の受入れに関するア①の団体(当該団体を構成する建設業者団体を含む。)に所属すること。
⑦ 特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人の数と特定活動の在留資格で受け入れる外国人(外国人建設就労者)の数の合計が、特定技能所属機関の常勤の職員(外国人技能実習生、外国人建設就労者、1号特定技能外国人を除く。)の総数を超えないこと。
⑧ 特定技能所属機関は、国土交通省の定めるところに従い、1号特定技能外国人に対する報酬予定額、安全及び技能の習得計画等を明記した「建設特定技能受入計画」の認定を受けること。
⑨ 特定技能所属機関は、国土交通省又は国土交通省が委託する機関により、⑧において認定を受けた計画を適正に履行していることの確認を受けること。
⑩ ⑨のほか、特定技能所属機関は、国土交通省が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと。
⑪ そのほか、建設分野での特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れに必要な事項

 

(3)特定技能外国人の雇用形態

直接雇用に限る。

 

(4)治安への影響を踏まえて講じる措置

国土交通省は、基本方針を踏まえつつ、所掌事務を通じて治安上の問題となり得る事項を把握するために必要な措置を講じるとともに、把握した事項について制度
関係機関と適切に共有する。また、深刻な治安上の影響が生じるおそれがあると認める場合には、基本方針を踏まえつつ、国土交通省及び制度関係機関において、共同して所要の検討を行い、運用方針の変更を含め、必要な措置を講じる。

(5)その他

特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することとならないようにするために必要な措置建設業については、今後本格化する大規模災害からの復旧・復興工事をはじめ、国土強靱化対策が集中的に実施されること等を踏まえれば、建設需要の増加に応じて全国的に人材需要が高まるものと考えられる。自治体における一元的な相談窓口の設置、ハローワークによる地域の就職支援等を着実に進める等の業種横断的な措置・方策に加え、国土交通省は、地方における人手不足の状況について、地域別の有効求人倍率や建設労働需給調査等により定期的な把握を行うとともに、本制度の趣旨や優良事例を全国的に周知し、必要な措置を講じること等により、各地域の事業者が必要な特定技能外国人を受け入れられるよう図っていく。

 

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